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2010/09/06

台湾映画「賽徳克・巴莱」クランクアップ!

0906seediq1「海角七号〜君想う国境の南〜」の魏徳聖(ウェイ・ダーシェン)監督の新作映画「賽徳克・巴莱」が、9月4日にクランクアップ、5日に台湾の林口で記者会見が行われました。
この作品は構想から12年、紆余曲折の末昨年10月27日にクランクイン。製作に関わったスタッフは、台湾・韓国・日本からも含めて400人以上、俳優はエキストラも含めると15000人、13種類の動物たちが参加しました。
撮影は、台湾で28ヶ所、撮ったシーンは14180、2047巻723890フィートのフィルムを費やしたそうです。
台風でセットを流されたり、それに伴う資金不足、スタッフの病気や怪我、交通事故など度重なる困難を乗り越えた、監督の執念とスタッフの努力、熱意は、想像を絶します。

0906seediq4「賽徳克・巴莱(セデックバレ)」は、1930年10月27日に台湾の「霧社」(現在の南投県仁愛郷)で起きた、日本統治時代後期最大の抗日蜂起事件を描いた作品です。監督は、数年前に私費約600万円を投じて5分間のデモ映像を制作し、低迷する台湾映画界の中で決意を表明。「海角七号〜君想う国境の南〜」の成功により、本格的に製作が決定しました。台湾内の優秀なカメラマンや音声技術ほか、日本から美術の種田陽平、「ブラザーフッド」や「レッドクリフ」にも関わった韓国の特殊効果チームなどが参加しました。

0906seediq2「賽徳克・巴莱(セデックバレ)」のクランクアップ記者会見は、台湾の桃園国際空港に近い林口に映画の舞台となる「霧社街」を再現したオープンセットで行われました。セットと言っても、表だけで裏は柱が支えているというセットではありません。森を切り開いて本当に1つの街を作ってしまったのです。(一番下の写真をご覧下さい)
この「霧社街」の警察署広場に魏徳聖(ウェイ・ダーシェン)監督はじめ大勢のスタッフ、そして出演者を代表して馬如龍(マー・ルーロン)、馬志翔(マー・ジーシャン)、羅美玲(ルオ・メイリン)、広場に入りきれないエキストラの原住民の皆さんはそれを取り囲むように、そして私たちメディアが集まりました。

0906seediq3まずは、原住民俳優の皆さんが当時の扮装で荒々しい儀式を見せてくれます。侵入したよそ者を武器を持った男が追い詰め、その首を切り落とします。そして祝いの酒盛りで歌い踊るという、ものすごい迫力のパフォーマンスでした。
監督は「撮影の時はいつも崖っぷちに立っているような感覚で、一歩間違えば真っ逆さま。本当に毎日苦労の連続でした。時には、プレッシャーで死にそうになったこともあります。でも、幸い色々な奇跡が起きてやっとクランクアップしました。」と感無量の面持ちで語りました。
馬如龍(マー・ルーロン)は、この日の為に幸運を呼ぶ台湾料理「油飯」と「麻油鶏」を提供したのですが、「“海角七号〜君想う国境の南〜”の時も“艋舺”でもこれを振る舞いました。どちらも大ヒットしたから、“賽徳克・巴莱”の成功も間違いなし!」と力強く言い切り、馬志翔(マー・ジーシャン)は「この機会を与えてくれた監督に、心から感謝しています。」と挨拶しました。

0906seediq5その後、監督から各部門のスタッフの代表にプレゼントの贈呈です。これが、撮影の記録を記したカチンコで、裏にはスナップ写真がレイアアウトしてあるという、素晴らしい記念品です。日本からの美術チーム代表として、種田陽平さんと赤塚佳仁さんが受け取りました。
また、写真にある負傷した腕を三角巾で吊った痛々しい姿の屈強男子は、安全管理チームのチーフだそうで、この映画の撮影がいかにたいへんだったかを物語っていますね。
そして、製作責任者から監督に、ファーストシーンとラストシーンで使った本物のカチンコが贈られました。

0906seediq6メディアのフォトセッションや囲み取材の後は、「霧社街」の大通りでスタッフ・キャスト全員の記念撮影が行われました。仕事で日本に行っている徐若瑄(ビビアン・スー)をはじめ参加できない出演者も多かったのですが、それでも何百人に及ぶ為、カメラマンはクレーンに乗って上空から撮影。まるで映画の1シーンを見ているようでした。
私たちプレスも下から撮りましたが、広角レンズもない私はトップに掲載したくらいのショットを撮るのが精一杯。

0906seediq7それにしても、今回の取材は歴史的瞬間に立ち会えたような感動を覚えました。
「海角七号〜君想う国境の南〜」からのご縁の魏徳聖(ウェイ・ダーシェン)監督は本当に素敵な方で、この日も顔を合わせると「良く来てくれましたね。」と笑顔で迎えてくれました。
実は、6月の末にロケ地へ陣中見舞いに行ったことがあります。その時も手が空くまで何時間でも待つつもりだったのですが、監督は現場に到着するなり私を見つけて話しに来て下さったのです。真っ黒に日焼けした監督は穏やかな笑顔でしたが、知り合いのスタッフによると撮影中は全然違うとのこと。細いボディのどこにそんなパワーが秘められているのかと思いましたが、撮影中も険しい山道を誰よりも早く歩いてみんなを驚かせたそうです。

監督の執念が実った「賽徳克・巴莱(セデックバレ)」、本当に、多くの人の努力と熱意、そして多大な制作費と時間をかけて作られたこの作品の完成が楽しみです。
台湾映画史上最大の制作費、日本円にして約20億をかけた超大作「賽徳克・巴莱」は、3〜4時間の長編の為、上下2編に分けて来年の夏に台湾で公開予定ということです。

今回撮影した「霧社街」のセット写真ギャラリーはこちら

「賽徳克・巴莱(セデックバレ)」日本語版公式ブログ
http://ameblo.jp/seediqbale

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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