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2011/07/09

2011台北電影節、100万元大賞はドキュメンタリー2作!

0709taff1開催中の2011台北電影節では、7月8日に台北のメリディアンホテルで台北電影奨の授賞式が行われ、最高賞である100万元大賞は、昨年に続いてドキュメンタリーの「沈沒之島」と「爸爸節的禮物-小林滅村事件首部曲」の2作品が獲得。100万を均等に分けることになりました。
また、両作品は最優秀記録映画とのダブル受賞でもあります。
最優秀作品賞には「當愛來的時候(愛が訪れる時)」、監督賞は「消失打看」の陳宏一(チェン・ホンイー)、前評判の高かった「翻滾吧!阿信」はメディア選出賞と観客賞を獲得しました。
また、主演男優賞は「歸.途」の吳朋奉(ウー・パンフォン)、主演女優賞は「命運化妝師」と「消失打看」の2作で謝欣穎(シエ・シンイン)、助演男優賞は「翻滾吧!阿信」の柯宇綸(クー・ユールン)、助演女優賞が「當愛來的時候(愛が訪れる時)」の何子華(ホー・ズーファ)、新人賞に同じく「當愛來的時候(愛が訪れる時)」の李亦捷(リー・イージエ)が選ばれました。

0709taff2「命運化妝師」と「消失打看」の2作で主演女優賞に輝いた謝欣穎(シエ・シンイン)は、5年前の金馬奨で助演女優賞を獲得した時は怪我で欠席したため、今回初めて自らの手でトロフィーを受け取り、「夢が叶った!」と喜んでいました。
「命運化妝師」では真面目な死体メイクアーチスト、方や「消失打看」では奔放な役どころ、全く異なる作品でそれぞれの役柄を見事に表現、新世代の女優の中で無限の潜在能力を感じたというのが、授賞理由です。

「歸.途」で主演男優賞を受賞した吳朋奉(ウー・パンフォン)は舞台劇出身ですが、テレビでは2008年の金鐘獎で単発ドラマで主演男優賞を、映画では「父後七日」の演技で金馬獎の助演男優賞を受賞している、文句なしの演技派。今回は、残念ながら欠席でした。
「父後七日(父の初七日)」は延期になっているものの、日本で公開が決まっています。

0709taff3一番最初に発表された助演男優賞を獲得したのは、「翻滾吧!阿信」の柯宇綸(クー・ユールン)。彼は子役出身で、デビュー30年にして初の受賞です。日本でも公開された「一年の初」「ラスト、コーション」「台北の朝、僕は恋をする」などにも出演している、若手演技派です。
「父である柯一正監督は、これまで僕の演技を褒めてくれたことはありませんでした。いつも他の人の演技を褒めたのも、僕にもっと成長して欲しいという気持ちだったと思います。ここ数年、僕にとって一番厳しいのは父でした。だから、今回の受賞を伝えたらどんな表情をするか、すごく知りたいです。そして、林育賢(リン・ユーシェン)監督と李烈(リー・リエ)プロデューサー、良き友の彭于晏(エディ・ポン)に感謝します。」と、喜びを語りました。

0709taff4「當愛來的時候(愛が訪れる時)」で助演女優賞に輝いた何子華(ホー・ズーファ)は、「歌仔戲班」という台湾の伝統演劇出身で、今回が初の映画出演です。
映画でも見せてくれている背中の美しい刺青ですが、25才くらいの時にいれたものだそうです。尊敬しているお父さんも全身刺青をしているそうで、
「ずうっと私を応援してくれた父に感謝します。白内障で何度も手術を受けているのでここには来られなかったけど、きっとこの声が届くと思います。お父さん愛してる、私やったわ!」と涙、涙の授賞でした。

0709taff5新人賞も「當愛來的時候(愛が訪れる時)」の李亦捷(リー・イージエ)。名前を呼ばれた時に席におらず、共演した吳慷仁(ウー・カンレン)がとまどいながら代理でトロフィーを受け取りましたが、まさにその時に会場に駆け込んできて、息を弾ませながらの受賞。トイレに行って戻ったら、会場の外に警備員がいてなかなか入れなかったと言っていましたが、「今日は母の誕生日なんです。最高のプレゼントになりました。」と満面の笑顔でトロフィーを掲げていました。

0709taff6「當愛來的時候(愛が訪れる時)」は昨年の金馬獎での受賞に続いて、脚本賞、助演女優賞、新人賞、最優秀作品賞を獲得、今回も脚本賞、最優秀作品賞を受賞してトロフィーを受け取った張作驥(チャン・ツォーチ)監督、「審査員はきっと相当な時間をかけて討論したと思う。感謝しています。」と簡潔な受賞スピーチでした。
いつも厳格な感じの監督に、カメラマンたちから「笑って」と言われ、苦笑い。笑顔をつくるのがたいへんそうで、その姿がなんだかとても可愛く見えました。

0709taff10今回トロフィーの数で「當愛來的時候(愛が訪れる時)」と並ぶ4つを獲得したのが陳宏一(チェン・ホンイー)監督の「消失打看」。撮影賞、音楽賞、主演女優賞、そして監督賞です。
現在の若い層の文化や習慣を、技巧を凝らした斬新な映像で表現、これまでにない新感覚で“いま”を描いたことが授賞理由だそうです。
陳宏一(チェン・ホンイー)監督は「実はスランプに陥っていたことがあります。自分のスタイルでまた映画を作ることに迷いもありました。でも、今回の受賞でこれからも自分の理想のスタイルを守っていこうと思います。」とやや緊張の面持ちでした。

0709taff7メディア選出賞と観客賞を獲得した「翻滾吧!阿信」の李烈(リー・リエ)プロデューサーは、林育賢(リン・ユーシェン)監督と共に大喜び。
「私はここ数年、観客が(台湾映画に)戻ってくるのを待っていました。この賞をいただけて本当に感謝しています。そして誇りに思います。今年の台湾映画全体の興行成績が20億を超えることを祈ります。」と語りました。

0709taff8授賞式終了後、プレスルームに審査員団が揃って登場、關錦鵬(スタンリー・クアン)は、「新人賞の討論が一番時間がかかった。李亦捷(リー・イージエ)と何子華(ホー・ズーファ)、どちらも初めての映画出演なので資格はあるものの、同時に李亦捷(リー・イージエ)は主演女優、何子華(ホー・ズーファ)には助演女優も検討した。しかし、将来を考えて李亦捷(リー・イージエ)を新人賞にすることにした。「那些年,我們一起追的女孩」の柯震東(クー・シンドン)と「命運化妝師」の隋棠(ソニア・スイ)もよかったが、これからの成長を期待する。」と難航した審査状況を語りました。

0709taff9主演男優・女優賞については、同業である張震(チャン・チェン)に振られ、「様々なスタイルの異なる作品、演技者も多彩で選考は難しかったです。僕が個人的に好きなのは「消失打看」の謝欣穎(シエ・シンイン)の演技です。今回は、複数の作品に出演している人が多かったですが、謝欣穎(シエ・シンイン)が抜きん出ていたと思います。
吳朋奉(ウー・パンフォン)については、言うまでもありません。」と敬意を表していました。

☆受賞一覧とプレゼンター
◆100万元大賞 P:魏德聖(ウェイ・ダーシェン)關錦鵬(スタンリー・クアン)
「沈沒之島」
「爸爸節的禮物-小林滅村事件首部曲」
◆最優秀劇映画 P:魏德聖(ウェイ・ダーシェン)關錦鵬(スタンリー・クアン)
「當愛來的時候(愛が訪れる時)」
◆最優秀記録映画 P:姜秀瓊(チャン・ シューチュン)彭于晏(エディ・ポン)
「沈沒之島」
「爸爸節的禮物-小林滅村事件首部曲」
◆最優秀短編映画 P:P:隋棠(ソニア・スイ)王柏傑(ワン・ボージエ)溫昇豪(ウェン・シェンハオ)
「下落村的來電」
◆最優秀動画 P:李烈(リー・リエ)畢曉海(ビー・シャオハイ)楊祐寧(ヤン・ヨウニン)
「彼岸」
◆監督賞 P:戴立忍(ダイ・リーレン)楊貴媚(ヤン・クイメイ)
陳宏一(チェン・ホンイー)「消失打看」
◆脚本賞 P:湯唯(タン・ウェイ)キム・テヨン
張作驥(チャン・ツォーチ)
◆主演男優賞 P:阮經天(イーサン・ルアン)陳意涵(アイビー・チェン)
吳朋奉(ウー・パンフォン)「歸.途」
◆主演女優賞 P:張震(チャン・チェン)張榕容(チャン・ロンロン)
謝欣穎(シエ・シンイン)「命運化妝師」と「消失打看」
◆助演男優賞 P:張艾嘉(シルビア・チャン)仲村トオル
柯宇綸(クー・ユールン)「翻滾吧!阿信」
◆助演女優賞 P:蔡振南(ツァイ・シンナン)謝欣穎(シエ・シンイン)
何子華(ホー・ズーファ) 「當愛來的時候(愛が訪れる時)」
◆新人賞 P:李烈(リー・リエ)畢曉海(ビー・シャオハイ)楊祐寧(ヤン・ヨウニン)
李亦捷(リー・イージエ)「當愛來的時候(愛が訪れる時)」
◆撮影賞 P:李宗盛(ジョナサン・リー)徐若瑄(ビビアン・スー)
余靜萍「消失打看」
◆編集賞 P:隋棠(ソニア・スイ)王柏傑(ワン・ボージエ)溫昇豪(ウェン・シェンハオ)
林暐智 柯孟融「那一夜的正義」
◆音楽賞 P:李宗盛(ジョナサン・リー)徐若瑄(ビビアン・スー)
張午午「消失打看」
◆デザイン賞 P:姜秀瓊(チャン・ シューチュン)彭于晏(エディ・ポン)
曾嘉琪「飛魚」
◆メディア推薦賞 P:王子(プリンス)吳慷仁(ウー・カンレン)李千娜(リー・チェンナ)林辰唏(リン・チェンシー)
「翻滾吧!阿信」監督:林育賢(リン・ユーシェン)
「尋找背海的人」監督:林靖傑(リン・チンジエ)
◆観客賞 P:王子(プリンス)吳慷仁(ウー・カンレン)李千娜(リー・チェンナ)林辰唏(リン・チェンシー)
「翻滾吧!阿信」監督:林育賢(リン・ユーシェン)
◆貢献賞 P:蔡明亮(ツァイ・ミンリャン)郝台北市長
李幼鸚鵡鵪鶉 ※映画評論家

今年の台北電影節での台北電影奨は上記のような結果でしたが、個人的には李啟源(リー・チーユエン)監督の「河豚」が一番好きな作品なので、ひとつもトロフィーを取れなかったのがとても残念です。
この作品については、来週監督と主演の吳慷仁(ウー・カンレン)にインタビューしますので、その時に改めて記事を掲載します。

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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