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2012/03/24

大阪アジアン映画祭レポート「父の子守歌」

0324father1今年の大阪アジアン映画祭では、台湾映画が6作品ラインナップされ早くから話題になっていました。この中でコンペティション部門に参加した「父の子守歌」は東日本大震災を題材にしており、3月11日にワールドプレミアとして上映されました。
当日は、監督の張世儫(チャン・シーハオ)のほか、プロデューサーの范健祐(ファン・ジェンヨウ)、俳優の蔭山征彦、朱芷瑩(チュウ・チーイン)、台湾で歌手として活躍する西田恵里奈も来日しました。

0324father2私は二回目の上映の時に見ましたが、上映後に張世儫(チャン・シーハオ)監督と范健祐(ファン・ジェンヨウ)プロデューサーによるQ&Aが行われました。
8つの実話から構成されたこの映画は、監督の妹さんの実体験が制作のきっかけとなったそうです。
「妹の夫が大阪人で、311の時東京にいた。しばらく連絡が取れなかったが公園に避難していたということで無事が確認された。その後妹はアメリカに行き、毎週ボランティアとして活動していたが、日本の男の子と出会った。その子は車に乗っている時に津波に襲われ両親と妹を亡くし、それ以来心を閉じてしまった。妹は彼の心が開くよう毎週語りかけていた。この話を聞いたときに、この映画を撮りたいと思った。」と、制作のきっかけについて話していました。
また、「昨年9月に撮影開始して、映画祭のプログラムディレクターに気に入ってもらい、早い時期に上映できて感謝している。」とおっしゃっていました。
このQ&Aの模様は、後日Podcastで配信予定です。

0324father3実は、昨年10月はじめに、范健祐(ファン・ジェンヨウ)プロデューサーのお誘いで撮影現場を見せていただいたことがあります。その日は朱芷瑩(チュウ・チーイン)が虐待に会っている少女を学校に送っていくシーンを、市内の小学校で撮影していました。この時朱芷瑩(チュウ・チーイン)を見て、“あ、「ズーム・ハンティング」の!”と、ちょっと興奮しました。(^o^) あのミステリアスな作家を演じた彼女が、本作では正義感あふれる研修医を好演しています。
まだまだ暑い台北、屋外での登校シーンは見ている私たちも汗だくでしたが、スタッフやキャストはそんなことをものともせず、繰り返し同じシーンを撮っていました。

午後から黃健瑋(ホアン・ジェンウェイ)扮する教師による学校内での撮影が行われるということでしたが、時間がなくて拝見することができませんでした。ちなみに、この撮影が終わって黃健瑋(ホアン・ジェンウェイ)は入隊し、現在も兵役中のためこの映画のプロモーションには残念ながら参加できません。
劇中珍しい老け役、善人役で演技巧者ぶりを見せてくれています。

0324father4主演の蔭山征彦は、1999年に台湾で起きた「921大地震」でボランティアとして訪れたのを機に、現地で俳優活動を開始、2004年に鄭文堂(チェン・ウェン・タン)監督作品「時の流れの中で」は、東京国際映画祭でも上映され、桂綸鎂(グイ・ルンメイ)と共に舞台挨拶を行っています。
その後2008年の「海角七号〜君想う国境の南〜」のナレーターとして、さらに2009年の戴立忍(ダイ・リーレン)監督作品「あなたなしでは生きていけない」の音楽を担当するなど、多才ぶりを発揮しています。何度か取材をさせてもらいましたが、今回会えなかったのが残念です。

最後に、范健祐(ファン・ジェンヨウ)プロデューサーについてご紹介しておきましょう。柳町光男監督のドキュメンタリー「旅するパオジャンフー」や江口洋介が主演した「シルク」ほかを手掛け、昨年の「雞排英雄」と今年の「陣頭」が二年連続その年の1億突破作品になるというヒットメーカーなのです。日本留学の経験があり、日本語も堪能。とても穏やかで良いお人柄のため人望も厚い方です。

0324father5「父の子守歌(原題:手機裡的眼淚)」
台北の病院に勤める日本人研修医のマサヒロ。東日本大震災発生後、故郷の姉と連絡がつかない。同僚のリリーは通勤中に出会った少女と親しくなるが、彼女の顔に内出血のあとを見つけ……。
人々の日常に避けがたく影を落とす震災と、生と死。(大阪アジアン映画祭の作品紹介より)

監督:張世儫(チャン・シーハオ)
プロデューサー:范健祐(ファン・ジェンヨウ)
出演:蔭山征彥 朱芷瑩(チュウ・チーイン)黃健瑋(ホアン・ジェンウェイ)西田惠里奈 陳文彬(チェン・ウェンビン)
※台湾で夏公開予定

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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