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2015/08/04

『黒衣の刺客(原題:刺客聶隱娘)』の侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督来日、忽那汐里と記者会見!

0804assassin1台湾では8月28日から、日本でも9月12日から公開が決まった『黒衣の刺客(原題:刺客聶隱娘)』の侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督が来日、日本人キャストの忽那汐里と共に8月3日に松竹本社で記者会見を行いました。
侯孝賢監督は先日行われた第68回カンヌ国際映画祭で、本作が7度目のコンペティション部門出品という偉業を成し遂げ、期待が高まるなか見事に監督賞を受賞しました。

0804assassin2『黒衣の刺客』は唐代の中国を舞台に数奇な運命に翻弄される女刺客を描く、最も美しく、最も静かな全く新しい感覚の武侠映画。主役は『百年恋歌』『ミレニアム・マンボ』など侯孝賢監督のミューズである舒淇(スー・チー)、標的となる暴君には張震(チャン・チェン)、窮地に追い込まれた女刺客を助ける日本人青年を妻夫木聡、その妻を忽那汐里が演じています。

0804assassin35年ぶりに忽那汐里と再会して花束を受け取った侯孝賢監督は、彼女が大きくなり、とても美しくなったのでビックリしたということです。オードリー・ヘップバーンみたいだとも言っていました。
妻夫木聡の妻役で彼の回想シーンに出てくる忽那汐里は、「初めて監督とお会いしたのは上野の小さな喫茶店でした。この映画に参加できて、本当に良い体験をさせていただきました」と言うと、監督は「とても聡明で女優にむいていると思った」と賛辞を贈りました。

0804assassin4妻夫木聡については、「刺客としてなかなか人を信じない人生を歩んできたヒロインの心を溶かすのは、ただ明るいだけではなく深い感情を持った人でなければならない。浅野忠信も考えたことがあるが、やはりこの役は妻夫木聡しかいないと思った」と監督がキャスティング理由を語りました。

8年ぶりの新作がなぜ武侠映画なのか…「3年間は台北電影節の、5年間は金馬奨の主席を務めていて、その間に中国の映画マーケットが巨大になった。我々台湾映画人がこの市場で共通する題材としては、歴史ものが良いのではないか。それだけでなく、もともと唐代の話を撮りたかったからだ。もうひとつは、台湾という小さな市場でストレスを抱えながら現実問題と向き合うことが永遠のテーマである僕より下の世代の監督たちに、ひとつの道が開ければ…という思いもあった」ということで、台湾映画界を牽引する立場としての思いも強かったようですね。

0804assassin5そして、「この映画は完成した脚本もあるが、僕は現場主義。現場でこうしたいと思うと、その場で変更する。こういう時代劇だと、現場での変更は俳優もスタッフもたいへんな事は承知しているが…。また、その後の編集ではいらないと思ったところを削っていくと、繋がりが悪くなったりすることがある。でも、それをなんとかするのが僕の仕事で、見た人は違和感を覚えたり理解できないところがあるかも知れないが、僕の中ではOKを出したものを完成品として見てもらっている。だから、ぜひ皆さんにはゆっくり見て欲しい。1度でわからなければ2度3度と時間をかけて見て下さい」と、自身のこだわりについて語りました。

0804assassin6『黒衣の刺客』は、本当に静かな武侠映画です。ワイヤーアクションもなく、ゆったりとした流れの中でヒロインの心模様が少ないセリフで綴られていきます。
名コンビの李屏賓(リー・ピンビン)の映像は素晴らしく、林強(リン・チャン)音楽にも酔わされました。最初は音がなく、アクションシーンなど打楽器だけで表され、最後にようやくメロディーラインのある音楽が使われていたのが強く印象に残っています。

0804assassin7エンドクレジットに戴立忍(ダイ・リーレン)の名前があったのですが、どうしてもどこに出ていたのかわからず…と悔しがっていたら、全部カットされたという記事が台湾の新聞に載っていました。
ちなみに、日本公開バージョンは、日本用のディレクターズカットで妻夫木聡と忽那汐里のシーンがやや多くなっているそうですが、オリジナルバージョンでは忽那汐里はカットされているとのことです。

この会見の模様は、後日Podcastで配信します。

0804assassin8『黒衣の刺客』
9月12日(土)より新宿ピカデリーほか全国ロードショー
監督:侯孝賢(ホウ・シャオシェン)
撮影:李屏賓(リー・ピンビン)
音楽:林強(リン・チャン)
出演:舒淇(スー・チー)、張震(チャン・チェン)、妻夫木聡、謝欣穎(シェ・シンイン)、阮經天(イーサン・ルアン)、忽那汐里
配給:松竹(株)メディア事業部
公式サイト:http://kokui-movie.com

ストーリー
唐代の中国。ある日、13年前に女道士の下に預けられた隠娘(インニャン/スー・チー)が戻ってくる。
両親や側近たちは涙を流し迎え入れるが、美しく成長した彼女は完全な暗殺者に育て上げられていた。標的は、暴君の田季安(テイエン・ジィアン/チャン・チェン)だが、彼はかつての許婚であった。隠娘は、任務中に窮地に追い込まれるが、難破した遣唐使船の日本青年(妻夫木聡)に助けられる…。

※これまでの『聶隱娘』に関する記事

2012/09/26
侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の新作映画「聶影娘」クランクイン会見
http://asian.cocolog-nifty.com/paradise/2012/09/post-428e.html

2010/11/10
妻夫木聰、金馬影展のゲストに!侯孝賢(ホウ・シャオシェン)の新作に出演
http://asian.cocolog-nifty.com/paradise/2010/11/post-6a77.html

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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