おいしい台湾映画〜台南・嘉義紀行、野球映画『天后之戰』の巻
『天后之戰』は、『九月に降る風』などの助監督をつとめた林立書(リン・リーシュー)の初監督作品で、プロデューサーの一人に侯孝賢(ホウ・シャオシェン)作品でお馴染みの日本人プロデューサー&字幕翻訳の小坂史子も名を連ねています。
野球部監督役には歌手の倪安東(ニー・アントン)、『パンのココロ』に引き続き主演をつとめました。
この映画の舞台となった嘉義縣の東石は漁港で、特に牡蠣の養殖が盛んなところです。台湾の牡蠣は一般的に日本のものより小粒ですが、成長も早くここの牡蠣はかなり大粒。1年ものは4月から9月まで。2年ものは4月〜5月が旬だそうです。
今回は東石漁人埠頭から船で沖合の養殖筏まで行き、養殖中の牡蠣を見せてもらいました。私たち取材チームを乗せた船とは別の船が伴走し、その船長さんが到着した養殖筏に足場をかけて海の中から牡蠣を引き上げてくれます。
ちなみに、この見学船は団体のみの予約受付で、個人の乗り合いは行っていないそうです。
そして、この牡蠣が毎日水揚げされて、漁港近くの牡蠣料理店で味わうことができるのです。
今回お邪魔したのは、開業30年の「吳氏蚵捲」。その日に水揚げされた新鮮な牡蠣を使った料理は、夜市でお馴染みの牡蠣オムレツをはじめ日本では見られない台湾ならではの数々のメニューを堪能できます。驚いたのはこの店のオリジナルの「牡蠣バーガー」、牡蠣フライをレタスやトマトと一緒にパンにはさんだもので、若い人に人気だということです。
そして、ここの初代オーナーの奥様が現役の總舖師だというのでお話しを伺うと、今は月に一回程度の出動だそうですが、チームの調理の中で「海鮮フカヒレスープ」や「ぶっとびスープ」「カニおこわ」などを担当されているとか。でも、これらの料理はこの店のメニューにはありません。あくまでも總舖師として出張するときに腕を振るうのだということでした。
吳氏蚵捲
嘉義縣東石鄉東石村4-5號
アクセス:嘉義市先期交通ターミナル、高鐵嘉義駅から台灣好行景點シャトルバス「雲嘉南濱海ライン」で「先天宮」下車徒歩約5分
電話:05-373-2852
営業時間:平日10:30〜19:00 休日10:30〜20:00
水曜定休、現金のみ
この日のメニュー
香芒海鮮(エビとマンゴー、キウイの前菜)
蚵仔煎(牡蠣オムレツ)
蠔飽(牡蠣バーガー)
蚵捲(牡蠣巻き揚げ)
鮮蚵木桶煲飯(牡蠣ご飯)
蚵仔仁湯(牡蠣スープ)
鮮味生蚵(生牡蠣)
油條蚵(牡蠣と油條の煮物)
烤鮮蚵(牡蠣の塩焼き)
『天后之戰』
監督:林立書
出演:劉香慈 許效舜 溫貞菱 林美照
《ストーリー》
十東水產高校の野球部は、全く注目されない、まとまりのないチーム。連戦連敗のチームはをなんとかしようと、若い監督は同僚の教師の応援を得てチームに新しい血を投入、加わった女子マネージャーはかつて日本のプロ野球界で活躍していた父を顧問に担ぎ出す。そして、この顧問がひとりのピッチャーを連れてきた。
さらに、地元の信仰の中心「朴子配天宮」の協力も得てチームはグングン力をつけていき、金龍旗高校野球大会市場に出場、強敵の港北工農と対戦するのだが…。
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