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2015/10/04

2015年金鐘奨ミニドラマ/電視電影部門作品賞受賞作『麻醉風暴』

1004wakeup12015年金鐘奨の受賞結果の記事で予告しましたが、ミニドラマ/電視電影部門で作品賞を受賞した『麻醉風暴』のご紹介です。
これは、2015年4月25日から毎週土曜日に公共電視で放送された60分×6話のドラマです。医療サスペンスという台湾では珍しいジャンルで、しっかりした脚本と演出、俳優達の好演により、蕭力修(シャオ・リーショウ)が監督賞、吳慷仁(ウー・カンレン)が助演男優賞、黃建銘(ホアン・ジェンミン)と王卉竺(ワン・ホイジュー)が脚本賞という4冠に輝きました。

このドラマの製作会社「瀚草影視」は、2011年に金鐘賞で主要5部門を獲得した鄭有傑(チェン・ヨウジエ)監督の『他們在畢業的前一天爆炸』や映画『阿嬤的夢中情人(おばあちゃんの夢中恋人)』、11月に公開される『紅衣小女孩』など良質の作品を製作しています。
本作の企画は、人材不足でハードな勤務が続く台湾の麻酔医たちを取り巻く現状と、台湾の麻酔手術での死亡率は日本の12 倍、アメリカの24倍で、糾弾されることが多いのも麻酔医というデータからヒントを獲たそうです。

1004wakeup2ストーリーです。
蕭政勳は優秀な麻酔医だが、人手不足でハードな勤務が続くうえ、中学時代のトラウマから不眠症に悩んでいた。ある日、院長が執刀する手術中に患者が高熱で急変、賢明の処置の甲斐なく死亡してしまった。この責任を問われたのが麻酔医の蕭政勳、停職処分を受けることになり、心療科医のカウンセリングを受けているものの彼の不眠症はますます深刻になっていった。
一方、この患者の保険を担当する葉建徳は報告書に疑問を持ち調査すると、蕭政勳が術中の急変時に投薬した薬が現在は使われていないものだと知る。葉建徳は蕭政勳とコンタクトをとり更に調査を進めるうちに、この病院では大量の期限切れの薬を使っている事実を突き止める。患者を死に至らしめたのは、麻酔医ではなく病院の体制でありそれを率いる院長の責任であると…。

1004wakeup3このドラマは医療事故の裏に隠された真相を暴く過程で、医療や社会問題、そしてそれに関わる人々の隠された生活や過去などから浮かび上がる人間ドラマをきめ細やかに描き、友情、愛情、師弟愛などが見事に紡がれています。
主人公の麻酔医を演じたのは演技派の黃健瑋(ホアン・ジェンウェイ)、過去のトラウマに悩みながらも心療科医のサポートで自らの問題に向き合い、かつ汚名を晴らすためにもがき苦しみながら医療の厚い壁に立ち向かう蕭政勳を熱演しています。

1004wakeup4そして見事助演男優賞に輝いた吳慷仁(ウー・カンレン)は、遅いデビューながらアート系の監督の下で学んだ経験と、コンスタントに映画やドラマで積んだ実績で主役級になり、アイドルドラマもシリアスドラマもこなす幅のある俳優です。
本作ではサスペンスの鍵を開けていく保険業者の葉建徳に扮しましたが、実は封印したもう一つの顔があるという難役。単なる探偵的な役割ではないこの役を見事に演じて、受賞も納得です。

そのほか、院長を演じた黃仲崑(ホアン・チュンホン)、心療科医役の許瑋甯(アン・シュー)も良い演技で脇を固めています。
今回の受賞でいま台湾では再放送されており続編の製作も噂されている『麻醉風暴』、日本のメーカーさん、ぜひ注目して下さい!

公式サイト(中国語):http://www.pts.org.tw/wakeup/cast.html
公式FB(中国語):https://www.facebook.com/PTSWAKEUP

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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