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2015/10/31

東京国際映画祭『少年班』肖洋(シャオ・ヤン)監督Q&A

1031xiaonianban1東京国際映画祭では新人監督の作品もかなり多く紹介されますが、中国映画『少年班』もその1本で、肖洋(シャオ・ヤン)監督がQ&Aを行いました。
肖洋監督はすでに中国映画界では有名な編集マンで、編集を担当した作品の総興行収入は43億元にも上るそうです。しかし、編集をしながら、これは監督になる為の勉強だと思って来たそうで、2008年から準備を始めて本作で念願の監督デビューを果たしました。

1031xiaonianban21979年にスタートした中国特有の教育制度である「少年班」は、国内各地からIQの高い子どもたちを集め、北京大学をはじめとするエリート校でいちはやく英才教育を受けさせ、国家の役に立つ人材を育てようとする制度。しかしその功罪が多くの論議を呼び、20数カ所あったのが今では2つしか残っていないそうです。

1031xiaonianban3_2監督自身も「少年班」の出身で、母校の西安交通大学を舞台にした本作は、そこに集められた5人の少年たち(ひとりだけ少女もいる)が、IMC(国際数学コンテスト)の優勝に向けて訓練を受ける中、どこの学校にもある恋と友情、裏切り、優秀なだけに協調性に欠けていたりする為集団生活で起きるトラブルなどで悩む少年・少女たちの物語。
さらに、彼らに自らの夢を託す教師の独断的行動などで教育界全体の問題が浮かび上がってくるという構図が興味深いです。

1031xiaonianban4監督への質問には映画の事よりもこの「少年班」自体へのことが多く、監督の体験をたっぷりと語ってくれました。
「僕は1994年に15才で入り同級生には天才もいましたが、僕自身は董子健(ドン・ジージェン)が演じた役のように普通の少年でした。まぐれだったのだと思います。だから普通であることを露呈したくなかった。そして他の学生達との疎外感も覚えるようになり、強くなるために努力は必要だが、そだけが人生ではないと思うようになった。「少年班」は、僕にとって自分探しの時期として良かったと思っている。入った時に校長から、君たちは科学技術分野で偉大な人になって欲しいと言われましたが、映画監督になったのは僕だけだと思います。テレビ界ではキャスターや俳優になった人はいます」

1031xiaonianban5また、劇中「少年班」の教師役として孫紅雷(スン・ホンレイ)がとてもいい味を出しており、この教師像について「もっと厳しいキャラクターにしてもよかったかなと思いますが、昔の教師は国家のために民族の為に立派な人材を育てるため自己犠牲も惜しまず、半ば信仰のように教育に没頭したが、厳しくするだけが良いわけではない。映画の中の教師は教育者としては失敗かもしれないけれど、人間性を持たせた人物として描きました」と言っていました。

このQ&Aは、後日Podcastで配信予定です。

『少年班』
監督:肖洋(シャオ・ヤン)
出演:孫紅雷(スン・ホンレイ)董子健(ドン・ジージェン)周冬雨(チョウ・トンユイ)王櫟鑫(ワン・ユエシン)
東京国際映画祭の作品紹介ページ:http://2015.tiff-jp.net/ja/lineup/works.php?id=145

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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