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2015/10/25

東京国際映画祭『少年バビロン』 Q&A

1024babylon1東京国際映画祭で上映された中国映画『少年バビロン』のQ&Aでは、相国強(シアン・グオチアン )監督のほかに、予定外の女優の李梦(リー・モン)、そして彼女と親交のある岩井俊二監督も登壇するというサプライズがありました。
この作品は90年代の中国社会の縮図になっている「工場」を舞台にした、一人の少年の成長物語。
監督は、北京電影学院の撮影科で色彩設計やデジタル特殊効果を専門に教えている人で、これが初メガホンとなります。

1024babylon2サプライズ登壇した岩井俊二監督は、「リアルな話なのに、最初の爆発シーンでファンタジーなのかなと思い、その先の展開が興味深かった」と感想を述べましたが、女優の李梦は「脚本の第一稿を読んだらとてもがおもしろく、監督に会いたいと思いました。ネットの原作小説もおもしろいですね。そしてこの作家は処女作、監督もこれがデビュー作という事も奇妙な偶然です」と語りました。

1024babylon3この李梦はデビューしてまだ4年ですが、監督は劇中で主人公の初恋の相手である白蘭を演じる女優を探していた時に、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督の『罪の手触り』を見て、李梦がこの役にぴったりだと思い、もう他の人は考えられないと思ったそうです。
岩井監督もまた「女優として独特の雰囲気を持っていて、僕もいつか一緒に仕事をしたい」と絶賛していました。

1024babylon4観客からの質問でおもしろかったのは、工場で働く人達がけっこう適当に働いている姿は意外だったが、こういうものなのかという疑問。
監督は「この当時は家庭環境で人生が決まってしまうようなところがあった。主人公の両親は工場労働者なので、その子もまた工場で働くしかない、だから夢や希望もなく一生工場で働いて暮らしていかれれば良いという考えの人が多かった。しかし、この物語の白蘭という女性はもっと違う価値観を求めてもがいていたんですね」と答えていました。

1024babylon5今回来日しませんでしたが、実は主役を演じた董子健(ドン・ズージエン)という俳優がとても興味深いのです。まだ21才ですが、デビュー作『青春派』で上海國際電影節の主演男優賞を獲得、ほかの映画祭の新人賞にも輝き、ノミネートは金馬獎をはじめ複数。今年の金馬獎では『德蘭』で主演男優賞にノミネートされています。
今回の東京国際映画祭で上映される『少年班』にも主演、中国映画週間で上映される今年のメガヒット映画『捉妖記(モンスター・ハント)』、東京フィルメックスで上映される賈樟柯(ジャ・ジャンクー)監督の『山河故人』ほか、台湾映画『六弄咖啡館』にも出演している売れっ子。
しかも、父が有名な京劇役者の董志華(ドン・ジーホア)、母は多くのスターを育てた中国きっての敏腕マネージャー王京花(ワン・ジンホア)というサラブレッドなのです。

このQ&Aは、後日Podcastで配信予定です。

『少年バビロン』
監督:相国強(シアン・グオチアン )
出演:董子健(ドン・ズージエン)李梦(リー・モン)尚鐵龍(シャン・ティエロン)

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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