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2016/03/25

大阪アジアン映画祭中国映画『師父』の徐浩峰(シュー・ハオフォン)監督、李霞(リー・シア)プロデューサーQ&Aとインタビュー

0325shifu1武侠小説家として著名な徐浩峰(シュー・ハオフォン)が、『刀のアイデンティティ(原題:倭寇的蹤跡)』『ジャッジ・アーチャー(原題:倭箭士柳白猿)』に続き3作目の監督作品『師父』が大阪アジアン映画祭で上映され、李霞(リー・シア)プロデューサーと共にQ&Aを行いました。
監督は自身の三作のアクション指導もしており、昨年の金馬奨では『師父』がアクション賞を獲得。王家衛(ウォン・カーワイ)監督の『グランドマスター(原題:一代宗師)』の武術監修と脚本を手がけ、金像奨で脚本賞受賞を受賞というすごい方です。

0325shifu2『師父』は武侠や武術にうとい私でも楽しめる、とてもおもしろい映画でした。Q&Aではまず司会者から本作の見どころについて聞かれ「職業としての武術、そしてそれがどういうしきたりで行われてきたかというのを表現したかった。あとは、ワイヤーなどに頼らないアクションを見せたかった」ということでした。

0325shifu3李霞(リー・シア)プロデューサーに苦労したところを聞くと「監督は小説家であり、もともと脚本家としても有名だったので、投資者からの期待値が高く資金集めは順調でした」とのこと。
また主演の廖凡(リャオ・ハン)の起用ポイントについては、監督が「2014年の第64回ベルリン国際映画祭で『薄氷の殺人(原題:白日焔火)』で主演男優賞である銀熊賞を受賞した演技力のある俳優だということ。そして武術映画はだいたい武術を学んだ人が主役をやることが多かったが、今回は一から訓練してやってもらえる人を選びたかった」と答えていました。

0325shifu4観客からなぜ咏春拳なのかという質問には「咏春拳は『グランドマスター』で梁朝偉が使っていた拳法です。これは僕自身が足を切られるのではないかと思うくらいの危険を犯して学んだので、この映画で使うことにしました」と。
そして男装が素敵な蒋雯麗(ジャン・ウェンリー)の役について、あの時代に女性があのような地位につけたのは、中国では女性の力も実は重要で、武術界でもああいうまとめ役がいたのだということでした。

0325shifu5この翌日、監督とプロデューサーのインタビューを行いました。
Q&Aの時も思いましたが、監督は自らが武術家ということもあり大柄でかなりがっしりした体格の方ですが、話し口調や雰囲気はとても柔らかい感じが意外です。
Q&Aの時に話された咏春拳についてもう少し詳しく聞いてみると「私は形意拳と八家の基礎があったので、王家衛から脚本を依頼されました。咏春拳の師匠に教えてもらいながら脚本を書いたのですが、違う流派の者がそれを黙って習ったので後で怒られるかと思ったら、あに図らんやよく書いてくれたと喜んでくれました」

そして、廖凡の訓練についてはプロデューサーが答えてくれました。「廖凡はクランクインまで時間が迫っていたのですが、2ヶ月くらい訓練しました。朝4時から公園で中年女性達が踊りを踊っている横で監督とふたりで武術の訓練をしているのは、とてもおもしろい光景でした。彼はとても熱心で今では達人になっていると思います」

0325shifu6この映画には台湾から金士杰(ジン・シージエ)と戴立忍(ダイ・リーレン)が出演しています。金士杰は1920〜30年代の北京の雰囲気を持った俳優で、台湾演劇界の重鎮が出てくれたことで映画にも力が加わったということでした。
実は戴立忍が『刀のアイデンティティ』を見ていて、金士杰に出演を薦めたということを撮影が終わってから聞いたそうです。
その戴立忍は印象的なシーンなのですが出番はとても少なく、監督は「特別な武器を使ってもらったが、ろくに動きもせずに終わってしまったので、彼にとっては不満だったかもしれない。もう私の映画には出てもらえないかもしれない」と笑いながら言っていました。

最後にこの映画の中のラブストーリーの部分のこだわりについて聞いてみると、プロデューサーが「小説もそうですが、監督はストレートではなく、かなりひねった描き方をして余韻を残します。複雑で素晴らしい台詞が生きているのです」と語っていました。

このインタビューは、後日Podcastで配信します。

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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