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2017/03/31

大阪アジアン映画祭、台日合作映画『海の彼方』黃胤毓(ホアン・インイク=インユー)監督インタビュー

0331umi1今年は台湾映画が少なかった大阪アジアン映画祭ですが、台日合作映画『海の彼方』というドキュメンタリーが参加しました。
これは、台湾から沖縄に移住した人たちの中からある一家の歴史と生活を描いた作品で、監督は若手の黃胤毓(ホアン・インイク=インユー)、アジアンパラダイスではこの方のインタビューをしました。

0331umi2一昨年台湾で大ヒットし、昨年日本でも公開されて好評の『湾生回家』によって日本統治時代の日本人が台湾に移住したことは多くの人に認識されましたが、その逆があったということはほとんど知られていません。
かく言う私も同様で、『海の彼方』を見て日本と台湾の歴史の新しい一面を知りました。
『セデック・バレ』や『KANO』で描かれた1930年代、台湾から石垣島に移住した農民たちが苦労してパイナップル栽培と水牛耕作という技術革新をもたらして多大な貢献をしました。
しかし日本の敗戦により沖縄はアメリカの統治下になり、1972年の返還まで台湾からの移住農民達は無国籍となってしまったのです。
それでも沖縄で生き続けた玉木家の軌跡から浮かび上がる東アジアの歴史の一端を、この映画は丁寧に描いています。

0331umi3黃胤毓監督は政治大学テレビ放送学科を卒業後日本に留学し、東京造形大学大学院で映画を学んだ方でまだ27才という若さです。日本留学と現在沖縄在住のため日本語が流ちょうで、通訳なしのインタビューでした。
本作はすでに台湾で公開されており、日本でも今年7月に公開予定ということで、日台合作の経緯から伺いました。
日本は、監督が留学時代の恩師から紹介されたというシグロが配給、台湾は良質な映画を配給・制作する原子映象という座組みです。

0331umi4「僕は若くて人生経験がないので、色々な人の話を聞くのがおもしろくて、それが勉強になります。お年寄りの話を聞くと、撮る価値があると思います。ドキュメンタリーの魅力は運命的なところ、縁の部分ですね。この玉木家の話も取材していくうちに、方向性が変わっていきました」
と、ドキュメンタリーの魅力を語っていました。
そして、本作は『狂山之海』三部作の第一作で、同時取材から第二作『緑の牢獄』と第三作『両方世界』も制作、但し台湾側のサポートが未定の為にクラウドファウンディングを考えているそうです。

0331umi5監督は2014年に河瀨直美監督がプロデュースした奈良国際映画祭とジュネーブ芸術大学の共同制作プロジェクトに参加、そこから得たものについて語りました。
「河瀨監督の"色々他人を撮っていくうちに、見つけたのは自分、もう一人の自分ということ"という言葉が忘れられません。ドキュメンタリーには人生の重みがあります。そして、人の記憶をどうやって映像にしていくか、これが楽しみでもあります。『海の彼方』で使用したホームビデオは、撮っている人の暖かい目線があるので、そういうものをもっと使いたい」
と、意欲満々でした。

このインタビューは、5月22日からPodcastで配信します。

大阪アジアン映画祭の紹介ページ
http://www.oaff.jp/2017/ja/program/s02.html

オフィシャルサイト
http://www.moolinfilms.com/jp/?p=100

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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