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2017/05/13

台湾映画の新しい潮流を感じよう!〜『阿罩霧風雲 Ⅱ落子』上映&「台湾エンタメあれこれトーク」定員オーバーの大盛況!

0330event新しい台湾映画の潮流と現在を作品から感じ取っていただく定期イベント「台湾映画の新しい潮流を感じよう!」の第4回は、番外編として、第一部を映画『阿罩霧風雲 Ⅱ落子』、第二部はトークショー「台湾エンタメあれこれトーク」の二部構成で実施しました。
雨にもかかわらず出席率がとても高く、超満員となりました。

0513event2最初に、今回はなぜ番外編なのか、そして質問のリクエストにもありました「台湾映画の新しい潮流とは何か」の答えも含めてお話ししました。
私がこのイベントシリーズで皆さまに感じていただきたいのは、台湾映画史の中でこれまで最も注目されてきた侯孝賢や楊德昌監督たちによるニューシネマの時代ではなく、これを経て芸術に娯楽性を加えた2000年以降の映画の息吹です。ニューシネマの名作は海外では高く評価されながらも、台湾の人たちはあまり見ていないという現実があります。
この状況を覆したのが、2008年の『海角七号』でした。昨年このシリーズの第一回目に『海角七号』を上映したのは、そこに意図がありました。
しかし、国産映画の復活は『海角七号』1作だけではありません。ここに到るまで、2000年頃から様々な試行錯誤をしてきた台湾映画人たちの熱意と努力で、種から芽が出て花が咲いたのだと考えます。

今日ご覧いただく『阿罩霧風雲』はその考えから選んだのではなく、製作者からぜひこの映画を日本の皆さんに見ていただきたいというお申し出がありましたので、番外編として上映しました。

0513attabu●『阿罩霧風雲』について
 タイトルになっている『Attabu』(阿罩霧)とは台湾の中央に位置する霧に包まれる場所、今の台中にあたります。
この作品で描かれる林一族は1746年に大陸の福建省から移住して来て、台湾の歴史の重要な出来事と密接に関わってきました。
大地主であり政治と軍事に大きく関わる林家は樟脳の専売権を持ち、のちに「彰化銀行」を経営するなど『台湾五大家族』の中の一つとして知られています。
ちなみに、この五大家族の中には、一青窈・一青妙さん姉妹の祖先である顔家も含まれています。

本作はこの林家の人物に焦点を当てて台湾の近代史を描いた、二部構成のドキュメントドラマです。
第一部では大陸での戦績が認められ、当時の台湾で最高級の位を清朝から授かった林文察と、その息子林朝棟が家督を受け継ぎ清仏戦争で台湾の土地をフランス軍から守り抜くまでが描かれています。
そして、今日ご覧いただいた第二部は、1945年の下関条約以降の一族のうち中国へ移り住んで新しい政権に運命を捧げた林祖密、国民党に失望し共産党革命に身を投じ乱世に巻き込まれて行く林正亨、そして日本統治時代から台湾自治の為に人生をかけた林獻堂の3人を描いています。

この映画では、映像とナレーションがメインで台詞はほとんどありません。
この方式を用いたのは、真実の歴史を描く為にはまずド キュメンタリーという選択肢になったそうですが、これまでのドキュメンタリーに学術、エンターテイメントという三つの異なる世界を融合した新しい表現方法を模索したということです。
プロデューサーの李崗(リー・ガン)と許明純(シュー・ミンジュン)監督は「この作品が台湾人の台湾史の参考書だと考え、その知識が一つの種になってくれればいいいと思っています。その種から台湾の歴史を理解し、もっとたくさんの存在する私達の感動的な歴史の話をたくさんの人に感じ取っていただきたい。」と言っています。

0513event3上映後は第二部「エンタメあれこれトーク」、事前にいただいた聞きたいことリクエストに基づき、写真をお見せしながら進めていきました。
項目だけお伝えします。

1.最近の台湾映画を取り巻く環境と中国への進出、中国映画の台湾公開
・「健忘村」「六弄咖啡館」など合作もあるが、国産映画制作で奮闘している。
・オファーされる監督
・活動の拠点を中国へ移した俳優、阮經天(イーサン・ルアン)、趙又廷(マー・チャオ)、彭于晏(エディ・ポン)、蘇有明(アレック・スー)、王大陸(ワン・ダールー)、陳喬恩(ジョー・チェン)、陳妍希(ミシェル・チェン)
・台湾での中国映画公開システム

0513event42.台湾映画界の最新情報
・サスペンスとホラーがブームに
「目撃者」公開中
「最完美的女孩」公開中
「報告老師!怪怪怪怪物!」7/28公開
「紅衣小女孩 2」秋公開予定
「自畫像」秋公開予定
・ドキュメンタリー「日常對話」「擬音」「日曜日式散歩者」

0513event53.日本と台湾で取材する時との違い
・記者会見、映画のプレミア、ニューアルバムリリースイベントでの習慣
・単独インタビューと特写の取材場所について

4.映画の撮影秘話
・「KANO」の本島大会決勝戦と甲子園開幕式のシーンでの撮影裏話


0513event65.台湾のキャスティング事情
・映画の新人はスカウトとオーディション中心

6.俳優、監督など多方面で活躍する馬志翔(マー・ジーシアン)の活動状況

7.魏徳聖(ウェイ・ダーシェン)監督の動向


0513event78.九把刀(ギデンズ)、楊雅喆(ヤン・ヤージャ)、易智言(イー・ツーイエン)監督の近況

9.KANO ボーイズのその後
曹佑寧(ツァオ・ヨウニン)、陳勁宏(チェン・ジンホン)、鄭秉宏(チェン・ビンホン)、鐘硯誠(ジョン・ヤンチェン)

10.王大陸(ワン・ダールー)の近況

11.張震(チャン・チェン)の取材裏話

12.金城武の近況

0513event813.今年日本で公開予定の台湾映画(台湾をテーマにした作品含む)
「台湾萬歳」監督:酒井充子  7月ポレポレ東中野で公開
「海の彼方」監督:黄インイク 8月ポレポレ東中野で公開

時間の都合で、用意していたた宇宙人(小玉)、小男孩樂團(米非)、張書豪(チャン・シューハオ)、桂綸鎂(グイ・ルンメイ)、柯佳嬿(アリス・クー)については割愛せざるを得なかったのですが、それを含めぜひもう一度実施して欲しいという声もアンケートにありました。

0513event9最後に恒例の抽選会では、霹靂の人形フィギュア、雑誌「な〜るほど・ザ・台湾」、台湾で公開中の映画のフライヤーセット、映画「擬音」の監督サイン入りフライヤーを、計10名様にプレゼントしました。

次回は6月11日(日)に『GF*BF』の上映と同志(同性愛)電影についてのトークです。
(すでに受付終了)

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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