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2017/07/01

2017台北電影節『鹹水雞的滋味』の衝撃

0701tff開催中の2017台北電影節で、あっという間に売り切れた短編映画『鹹水雞的滋味』を見ました。
本作は、獄中の張作驥(チャン・ツォーチ)監督が刑務所での生活を綴った短編小説の映画化で、制作スタッフは全て受刑者、俳優も受刑者と刑務官だそうです。
テーマは「母の愛」、ある受刑者の面会に来た母親が末期ガンでもうこれが最後の面会になるということを聞かされた受刑者の心情が、日々の生活の様子と共に描かれます。監督のコメントによると、この映画で描かれていることは全て真実だそうです。

タイトルの「鹹水雞」は、鶏を使った家庭料理で、これを持って母親が面会に来るわけです。差し入れの「鹹水雞」を同房の仲間と一緒に食べ、「ちょっとしょっぱいな」とお相伴にあずかった人から言われても「これがおふくろの味だ」と言い返します。
この雑居房にいる8人の刑期を合わせると100年以上になるという全員倶利伽羅紋紋の強持ての男達ですが、皆それぞれに色々な思いを胸に秘めているのでしょう。

張作驥監督は『美麗時光』や『當愛來的時候』ほか数々の秀作を生み出し国際的にも知名度の高い人ですが、2013年に強姦罪で起訴され3年10ヶ月の刑を言い渡され入獄しました。
2015年の『醉.生夢死』は、監督が服役中にもかかわらず台北電影節で賞を総なめにし、東京フィルメックスでも上映されました。
日本では、ひとりの俳優の不祥事で映画が公開中止になったりしていますが、台湾はなんと懐が広いのだろうと驚きです。

今回獄中での映画製作が実行されたことには、さらにびっくりです。
台北電影節のノミネート理由は「制限された空間の中、素人のスタッフによる制作、監督は創作できない場所はないということを体現し常識の境界を破った」ということ。
そして、制作は「法務部矯正署台北監獄」とクレジットされています。

『鹹水雞的滋味』
監督:張作驥(チャン・ツォーチ)
制作:法務部矯正署台北監獄

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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