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2018/04/14

易智言(イー・ツーイエン)監督インタビューin台北 2018!

0414yi1新宿K's cinemaで始まる「台湾巨匠傑作選2018」で、4月30日から『藍色夏恋』がデジタルリマスターでリバイバル公開になります。
それに向けて、さきほど台北で易智言(イー・ツーイエン)監督にインタビューしてきました。
監督は15年経ってまた日本で公開されることをとても喜び、改めて『藍色夏恋』についてひと言ひと言噛みしめるように話して下さいました。

0302lanse『藍色大門(原題:藍色大門)』は、台湾の青春映画のレジェンドとして評価も高く、大勢の人から愛されています。国産映画の復興は2008年の『海角七号』と言われますが、この布石であり、これまでの台湾映画の芸術性とエンターテインメント(商業性)が融合した秀作の起点は『藍色夏恋』で、多くの創作者たちへの影響力を持った映画でもあると思います。
当時、監督はそういう意図(芸術性と商業性の融合)は持っていたのかどうか聞くと、
「そういうことは全く考えていませんでした。あの頃は台湾映画が本当に悲惨な状況でしたから、ただ、自分が撮りたいと思うシンプルな物語を作っただけです。主役ふたりもカメラマンも新人という映画に投資してくれる人はなく、政府の補助金と当時フランスが台湾映画全体に期待してサポートしてくれたので、その中の1本として提供してもらった資金で完成させました。お金もないけどプレッシャーもなく、逆に自由に作れましたね。」と当時の製作環境と共に答えてくれました。

0414yi2それでも台湾公開時の2002年では、『ダブル・ビジョン(原題:雙瞳)』につぐ第二位の興行成績で大成功をおさめました。
「意外でした。でも、台湾の観客が気に入ってくれたことがわかり、うれしかったです」

そして、この映画は桂綸鎂(グイ・ルンメイ)と陳柏霖(チェン・ボーリン)を生み出したということでも台湾映画に大きく貢献しています。
「私は2人の父親のようなものですが、桂綸鎂はアート色の強い作品中心に、陳柏霖はエンターテインメント作品と、道は違ってもそれぞれの意思で進み今のポジションを確立したことは素晴らしいと思います」
そう語る監督の、性格も進む道も違う2人の子供を見守る暖かい“父の目”が印象的でした。

0414yi3実は、監督がコンペで受賞したこの映画の19年前の脚本第一稿を以前読ませていただいたのですが、完成した映画とは違う部分がかなりあります。
映画が完成するまでには脚本が何度も改稿を重ねるのは当然ですが、第一稿では五年後の3人が書かれていました。
そして、映画の公開後に出た小説では更に細かいエピソードが加えられ、エピローグ2で数年後の士豪(シーハオ)だけが描かれました。この小説は日本でも樋口裕子さんの訳で出版されました。

『藍色夏恋』が生んだのは桂綸鎂と陳柏霖だけではありません。
監督助手で、先述の小説を監督と共同執筆したのは『GF*BF(原題:女朋友、男朋友)』『血観音』の楊雅喆(ヤン・ヤージャ)監督。
監督が“新人カメラマン”と言っていたのは銭翔(チエン・シャン)で、2014年に初監督作品『迴光奏鳴曲』を発表して台北電影節で作品賞を受賞しました。

15年経っても色あせることのない素晴らしい『藍色夏恋』デジタルリマスター版(新字幕)、ぜひ劇場でご覧になって下さい。
この易智言監督インタビューは、新宿K's cinemaでの『藍色夏恋』初日である4月30日にPodcast配信します。
ぜひお聞き下さい!

※『藍色夏恋』に関するこれまでの記事

2018/03/02
〈台湾巨匠傑作選2018〉4/28~6/15開催!『藍色夏恋』デジタルリマスターも!
http://asian.cocolog-nifty.com/paradise/2018/03/2018428615-98d3.html

2016/12/04
台湾映画の新しい潮流を感じよう!〜上映会&トークショーは第8回『藍色夏恋』アンコールで締めくくり!
http://asian.cocolog-nifty.com/paradise/2016/12/8-30a4.html

2016/04/24
台湾映画の新しい潮流を感じよう!〜上映会&トークショー第2回『藍色夏恋』に熱い拍手!
http://asian.cocolog-nifty.com/paradise/2016/04/2-3ab6.html

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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