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2019/06/17

Podcast 大阪アジアン映画祭 中国映画『過ぎた春(原題:過春天)』白雪(バイ・シュエ)監督インタビュー!

0617baixue1 大阪アジアン映画祭のコンペ部門で上映され、"来るべき才能賞"を受賞した中国映画『過ぎた春(原題:過春天)』を撮った期待の新星、白雪(バイ・シュエ)監督のインタビューをPodcast配信しました。
深圳に住み香港の高校に通う主人公が、スマホの運び屋をやるうちに現代社会で起きている様々な越境の問題や青春の瑞々しさと揺らぎを描いた本作は、賈樟柯(ジャ・ジャンクー)が主宰する平遥国際映画祭の最優秀作品賞を受賞しました。

0617baixue2 白雪監督は見かけは可愛くてまだ大学生のようですが、すでに一児の母。一緒に来日したプロデューサーの賀斌(ホー・ビン)がご主人だそうです。
上映後のQ&Aではちょうどご主人の誕生日ということで、監督は舞台上でケーキをプレゼントするというサプライズ・シーンもありました。

今回は通訳さんが音声露出NGということですので、Podcast配信では日本語の通訳部分はありません。
以下にインタビューを全文掲載します。

●製作の経緯からお聞きしたいのですが、萬達影業の「“菁英+”戰略新導演扶持計劃」=新人監督育成プロジェクトには、ご自身でエントリーしたのですか?
白雪「まず中国の監督家協会の新人監督育成プログラムコンペに自分で応募して、その中のトップになり萬達影業のこのプロジェクトに選ばれました。監督家協会の新人監督育成プログラムは、新人監督にとってとても重要なプラットフォームになっていて非営利です。脚本段階で30本が選ばれ、最終的に5本の投資先とのマッチングが行われるのです」

0617baixue3 ●このプロジェクト以外に、ご自身で出資者を探すことはあったのですか?
白雪「いいえ、さきほど言った新人監督育成プログラムに応募しただけです」

●映画産業が盛んな中国では、資金集めもそれほど難しくないと聞きますが、こういった新人監督育成プログラムは、他にもあるのですか?
白雪「はい、増えています。例えば上海国際映画祭や北京国際映画祭、Fast国際映画祭では制作者と投資者を繋ぐプロジェクトがありますし、呉天明青年電影専項基金でも新人育成をやっています。また、ネット上にもそういうプラットフォームがありますので、チャンスは広がっています。それから、寧浩(ニン・ハオ)監督や賈樟柯(ジャ・ジャンクー)の製作会社でも育成を行っています」

●田壮壮(ティエン・ジュアンジュアン)監督がプロデューサーになった経緯を聞かせて下さい。
白雪「田壮壮監督は、北京電影学院時代の監督学科長で恩師でした。ですから私の成長過程をずっと見ていて、なかなか私が良い脚本を書けない頃のことも知っています。プライベートでも親しくしていただいているので、本作の脚本ができた時も見ていただき褒めてもらいました。さらに、応募したコンペの指導監督でもありましたので、エグゼクティブプロデューサーとして参加していただきました」

0617baixue1 ●深圳という特別な街を舞台にして、香港の学校へ通う女子高生が違法な運び屋を始めることから展開するこの物語は、実際に社会問題にもなっていますが、日常的にこういうニュースが報道されているのですか?
白雪「高校生というのはそれほど一般的ではありませんが、運び屋自体はとても多くて社会問題になっています。私はこの現状の調査を進めていくうちに、高校生が犯罪に関わっていくというのはあり得ない話ではないと思いました。誰だってお金が欲しいですから、高校生だったらそのお金を元手にして家を出て独立することができます。そういった可能性を強調したのがこの映画です」

●事前リサーチを重ねて脚本を執筆したということですが、危険な裏仕事の当事者に話を聞いたりもしたのでしょうか?
白雪「危険なところには接触しませんでしたが、香港に通う高校生とは色々お喋りをしてリサーチしました。それから税関に行って運び屋について職員に聞いたり、実際の運び屋にも事情を話して取材しています。この準備にかけた2年間に、博物館に行って香港はこれまでどんなことが起きていたのか、歴史を勉強しました。私は大陸で生まれ育っていますので、香港の生活をリアルに描けないと思ったからです。そして、美術には王家衛(ウォン・ワーワイ)監督がプロデュースした『擺渡人』を担当した方に参加してもらいました」

0617baixue4 ●運び屋の人は、喜んで協力してくれたのか、それともしかたなくだったのでしょうか?
白雪「映画撮るとは言わずに、運び屋をやりたいということで話を聞きましたから」

●じゃあ、具体的な方法とかも聞いたのですか?
白雪「はい、教えてもらいました。彼らは法律や道徳的にグレーゾーンでやっているので、そんなに悪質な違法行為をやっているという意識はないのです。ちょっとした税金逃れくらいにしか思っていないので、わりと話してくれたのでしょう。税関の人も、摘発しようと思っているのはもっと大規模な密輸団なので、映画に出てくるような運び屋はあまり積極的な摘発対象ではないようです。そして課税の額も下がってきているので、運び屋そのものがあまり儲からなくなってきている為その数も減っているようです」

●監督が、この映画で一番こだわったのは、どんな所ですか?
白雪「質感ですね。例えば若さとか、活力にあふれているところ。そしてビジュアル的にも美しいということ。新人の私が撮るのですから、何か新しさを伝えたいと思いました」

インタビュー音声(日本語通訳なし)はこちら

※大阪アジアン映画祭の作品解説
http://www.oaff.jp/2019/ja/program/c03.html

※大阪アジアン映画祭のイベントレポート
http://www.oaff.jp/2019/ja/report/15_1.html

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

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