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2020/01/04

期待の台湾歴史ドラマ『傀儡花 Lady the Butterfly』撮影中!

0104butterfly1 昨年夏に台湾で製作が発表されクランクインしたた歴史ドラマ『傀儡花 Lady the Butterfly』は、1867年のアメリカの商船ローバー号が恆春半島の沖合で起こった海難に端を発する「ローバー号事件」を通し、事件解決に臨んだアメリカの駐在領事チャールズ・ルジャンドルと原住民の娘 蝶妹(フーメイ)のラブロマンスを描く歴史ドラマです。
そして12月に第二弾のリリースによりキャストの追加情報が出て、金鐘奨のレッドカーペットで台湾中を驚かせた吳慷仁(ウー・カンレン)の色黒・坊主・激やせの謎が解かれました。

本作の原作は医師で小説家の陳耀昌(チェン・ヤオチャン)が2016年の臺灣文學獎を受賞した「傀儡花」で、伝説の名作ドラマ『孽子(ニエズ)』はじめ『孤戀花』『一把青』ほかの名匠 曹瑞原(ツァオ・ルイユエン)が監督、主演の蝶妹に温貞菱(ウェン・チェンリン)、チャールズ・ルジャンドルにファビオ・グランジョンはじめ、先述の吳慷仁(ウー・カンレン)、黃健瑋(ホアン・ジエンウェイ)、夏靖庭(シア・チンティン)、黃遠(ホアン・ユエン)ほがキャスティングされています。

0104butterfly2 曹瑞原監督によると、フォルモサ(台湾の美称)が「娑婆之洋、美麗之島」と呼ばれていた時代をこの目で見てみたいと思ったのが、ドラマ『傀儡花』を撮影しようと思ったきっかけだったということです。
「あの時代の台湾は、荒れ果てた島だった。だから我々は、いまある幸せに感謝し、大切にするべきだ。なぜなら、台湾が現在に至るまでの道のりは容易ではなかったからだ」。

0104butterfly3 主役の蝶妹は客家人と下名住民の混血で、さまざまな言語に精通しているという役柄で、人気・実力ともに現在の台湾若手女優の筆頭であるを演じるのは温貞菱(ウェン・チェンリン)が演じます。
「劇中では英語、客家語、パイワン族の言葉、そして台湾語と4つの言語を話さなくてはいけません。多くの共演者と共に、乗馬やアーチェリーなどの習得、そして歴史も学ばなければならないのでたいへんです」。
ちなみに、温貞菱はスペインとフィリピンのハーフの母、日本と台湾のハーフの父を持っています。

0104butterfly4 フランスの血統を持つアモイの米国領事ルジャンドルは、フランス出身で台湾の芸能界で活躍するファビオ・グランジョン(Fabio Grangeon、中国語は法比欧)を起用。
ファビオは「この物語は非常に素晴らしく、とても意義があるものだ。このドラマの製作は、大きな挑戦だ。あの時代の背景をよく理解することは、自分にとって大きな課題であり、より役になりきるために、歴史の本を買って読んでいる」と話しています。

0104butterfly5 「ローバー号事件」の発端を作った原住民集落「龜仔甪」の首領、巴耶林を演じるのは台湾伝統芸能のパフォーマンスを行う「九天民俗技芸団」のメンバー、余竺儒(ユー・ジュールー)。
このほか、パイワン族出身のCamake Valaule(中国語は査馬克・法拉屋楽)がパイワン族の集落「琅王喬(2)十八社(Seqalu)」の大股頭(=酋長)、卓杞篤(Tou-ke-tok)を演じます。Camake Valauleは、パイワン族の子どもたちが通う泰武国小(=小学校。屏東県泰武郷泰武村)の「泰武古謡伝唱隊」の歌唱指導者として知られています。
二股頭(=副酋長)を演じるMassuke Szuke(雷斌・金碌児)はパイワン族の伝統陶芸の伝承に取り組む工芸家で、いずれも曹瑞原監督がオファーしたそうです。

0104butterfly6 この他周華健(エミール・チョウ)の息子で映画『五星級魚乾女(邦題:まごころを両手に)』の周厚安(アンドリュー・チョウ)が英國洋行の代理人役ですが、第二弾で発表された吳慷仁や黃健瑋、夏靖庭、黃遠らは役名のみで役柄の詳細は明らかにされていません。

◆ローバー号事件
1867年、アメリカの商船ローバー号が恆春半島の沖合で沈没、乗組員達は墾丁に近い獅龜嶺海岸に流れ着いた。ここはパイワン族の領地で、侵略者と間違われ原住民の武力攻撃を受ける。船長Joseph Hunt夫妻をはじめ14人が「出草」と呼ばれる首狩りにより殺害された。唯一難を逃れた広東省出身の船員の一人が打狗(後の高雄)政府に報告したが、原住民政策に消極的な政府は事件を受理せず、アメリカは独自処理を決定。
アメリカはアモイの駐在領事チャールズ・ルジャンドルに調査を命じ、彼は原住民と直接連絡を取りたいと願ったが、原住民に上陸を拒否され、1867年6月、アメリカ海軍の軍艦2艘がイギリス商人の協力を得て上陸。しかし原住民の反撃に遭い指揮艦は戦死、海軍撤退によりアメリカは強硬な態度に転じた。
台湾当局に強攻策を強いて台湾兵士500人を出兵させ、原住民たちの集結を解かせ、パイワン族の頭目と協議し、船長夫妻の首と遺品の返却に同意を取った。そして遭難者を殺害しないことを約束し、アメリカは原住民の酋長卓杞篤(Tou-ke-tok)と南岬條約を締結、ローバーR号事件は終結した。
アメリカにとって南北戦争後初の海外出兵であり、「南岬之盟」は台湾と外国が結んだ初めての条約である。

公共電視は本作の製作に2年、日本円にして5億の製作費をかけて高画質(UHD)で撮影するということで、放送は2021年になる模様です。
歴史ドラマといえば中国ドラマが人気ですが、台湾もぜひ注目していただきたいと思います。
先述の曹瑞原監督による『孤戀花』や『一把青』ほか、Netflixで見られる葉天倫(イエ・ティエンルン)監督の『紫色大稻埕(La Grande Chaumière Violette)』など日本統治時代の作品が多いですが、本作はそれ以前の物語としてとても貴重な存在となるでしょう。
映画で魏徳聖(ウェイ・ダーシェン)監督の『セデック・バレ』が大ヒットし、いま製作中で2024年完成予定の『台湾三部曲』が話題ですが、来年台湾で放送予定の『傀儡花 Lady the Butterfly』に、大いに期待しています。

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