« 2020大阪アジアン映画祭 台湾映画『ギャングとオスカー、そして生ける屍(原題:江湖無難事)』 | トップページ | 2020大阪アジアン映画祭 台湾映画『ノーボディ(原題:有鬼)』 »

2020/03/14

2020年大阪アジアン映画祭 台湾映画『君の心に刻んだ名前(原題:刻在你心底的名字)』

0314oaff 台湾はLGBTを扱った優れた作品が多いですが、またひとつ新しい青春映画がそこに加わりました。
今日大阪アジアン映画祭で上映された、瞿友寧(チュウ・ヨウニン)監督がプロデュース、柳廣輝(リウ・クァンフイ)監督による『君の心に刻んだ名前(原題:刻在你心底的名字)』です。
1988年、戒厳令解除直後の男子高校生ふたりの友情から愛情に変化していく心の揺れを、時に激しく時に静かに描いた作品。
デビュー4年目の陳昊森(エドワード・チェン)と、昨年の『返校』でデビューしてこれが二作目という曾敬驊(ツェン・ジンホア)という超フレッシュな2人のイケメンが主役ということで、4月の金馬ファンタスティック映画祭のオープニングで6月公開予定の台湾でも話題になっています。
特にデビュー作『返校』で金馬奨の新人賞にノミネートされた曾敬驊のブレイクぶりに、注目が集まっています。

本作はプロデューサーである瞿友寧が脚本を書き、監督を2000年代のアイドルドラマを数々手がけてきた柳廣輝が担当。
突如現れる1人の女の子によって主人公ふたりの関係がギクシャクするというのはこういう映画でのお約束ですが、あくまでも2人の男子の心の揺らぎにフォーカスし、女子の登場はさざ波のひとつくらいでしかありません。
成人した男ふたりだと『藍宇 〜情熱の嵐〜(原題:藍宇)』や『ブエノスアイレス(原題:春光乍洩)』などのように、ただただふたりの心模様を濃密に描いた傑作がありますが、心の振れ幅の大きい時期の高校生をこの凝縮した世界で描くという瞿友寧、確信犯的トライと言えるのではないでしょうか。

0226gff2◆ストーリー
時は1988年、40年間にわたる戒厳令が解除された台湾。台中のミッション系男子校に通う阿漢(アハン)と柏德(バーディ)は、校内のブラスバンドで出会い、親友となる。やがて友情を超えた愛情に気づく二人だったが、学校が女子学生を受け入れることとなり、柏德が新入生の美少女・呉若非(バンバン)と付き合い始めるに至って、その微妙な関係が崩れていき…。
大阪アジアン映画祭の公式サイトより引用)

映画の終盤、数十年後のカナダでふたりの再会を描いたシーンがあります。
戴立忍(ダイ・リーレン)が探す相手はなかなか顔を見せないというかなりじらす演出で、ようやくベールを脱いだ柏德は、王識賢(ワン・シーシェン)が演じているというのも結構な衝撃です。
戴立忍は、日本では公開されていませんが2016年の『六弄咖啡館』という映画で林柏宏(リン・ボーホン)の中年になった姿を演じており、とにかくこの中年アハンも見事なので、楽しみにしていて下さい。
王識賢の配役を衝撃と書いたのは、その意外性です。日本ではあまり馴染みがないと思いますが、台湾ではとても有名な俳優&歌手で、割と骨太な役柄を演じることが多いので新鮮な驚きと言った方が良いでしょう。

台湾の歴史を背景にしたフレッシュなイケメンの初恋とシブい素敵なおじさんの心に沁みる名演、3月15日(日)20:40からの梅田ブルク シアター7でぜひご堪能下さい。

『君の心に刻んだ名前(原題:刻在你心底的名字)』
プロデュース・脚本:瞿友寧(チュウ・ヨウニン)
監督:柳廣輝(リウ・クァンフイ)
出演:陳昊森(エドワード・チェン)、曾敬驊(ツェン・ジンホア)、戴立忍(ダイ・リーレン)、王識賢(ワン・シーシェン)、邵奕玫(ミミ・シャオ)

※『君の心に刻んだ名前(原題:刻在你心底的名字)』に関するこれまでの記事

2020/02/26
2020金馬奇幻影展(ファンタスティック映画祭)オープニングフィルムは『刻在你心底的名字(君の心に刻んだ名前)』!
http://asian.cocolog-nifty.com/paradise/2020/02/post-a234ab.html

★リンクは有り難いのですが、写真や記事の転載は固くお断りします。

|

« 2020大阪アジアン映画祭 台湾映画『ギャングとオスカー、そして生ける屍(原題:江湖無難事)』 | トップページ | 2020大阪アジアン映画祭 台湾映画『ノーボディ(原題:有鬼)』 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 2020大阪アジアン映画祭 台湾映画『ギャングとオスカー、そして生ける屍(原題:江湖無難事)』 | トップページ | 2020大阪アジアン映画祭 台湾映画『ノーボディ(原題:有鬼)』 »